さまざま所でこう囁かれていますが、本当にあり得る話なのだろうか?
そして、FXなどの投資をしている方からすれば、いつドイツ銀行が破綻するのか?という点も気になるところでしょう。
そこで、今日は、
- ドイツ銀行とは?
- ドイツ銀行が破綻するとささやかれている理由とは?
- 参考となるリーマンショックが起きる前のサインはあったのか?
これらについて、見ていきます。
ドイツ銀行は破綻しないの?破綻が囁かれる理由と時期の見方
そもそもドイツ銀行とは?日本銀行みたいなもの?
ドイツ銀行とは、ドイツのメガバンクです。
日本で言えば、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行のようなもので、中央銀行(日本銀行)とはことは異なります。
要するににドイツ銀行は、ドイツでトップクラスの大手銀行ということです。

その銀行の破綻と私たちの生活はそんなに関係ないんじゃないの?
なぜ、ドイツ銀行破綻の話がささやかれるのか?
ドイツ銀行が破綻すれば、私たちの生活にも大きな影響が出るだろうと言われています。
どんな、影響が出るのか?って話の前に、なぜ、ドイツ銀行が破綻するって話が浮上しているのか、簡単に見ていきましょう。
原因1 ドイツ銀行のCDS商品の存在

CDSっていったい何なの?
例えば、
ドイツ国債を50万円分購入した後に、ドイツが破綻すれば50万円分の国債の価値は0円になります。この時に、ドイツ銀行のCDSをもっていれば、この悲惨なリスクを回避できるというものです。
とても、身近な例で言えば、アップルケア(アイフォンが壊れても格安で修理してもらえるサービス)と似ています。
実際に、ドイツ銀行は、
を行ったと言われています。
ということは、経営に何らかの影響が出るはずだと憶測されています。
原因2 実体のないお金が動いている
金融商品というのは、時として実態がない場合があります。
実態がないと言えば、とても分かりにくいですから、例を挙げておきたいと思います。
例えば、
あなたが美味しい焼き芋を作って販売し、500円を手にいれたとします。
これはお客様に「あたたかい、美味しい焼き芋」を提供をしたために得られたお金で、実態があります。
ところが、
実体のないお金というのは、価値を提供していないのに得られたお金のことです。
例えば、株や為替の売買は、手持ち資金以上の取引が可能ですから、実態のないお金があるという風に理解できます。
為替の取引にしても、小さな取引単位(ドル100通貨)を購入するには、本当は10,000円以上が必要になります。
ところが、レバレッジを利用すれば、100円程度の資金で100通貨購入することができてしまうのです。
これが、実態のないお金が動く一つの事例です。
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ドイツ銀行は、様々な金融商品にかなり大きなレバレッジをかけているために、何か大きな問題があった時には、実態をはるかに上回る金額が動くことになると言われています。
原因3 ドイツ銀行は結構悪いこともしてきた!
さらに、ドイツ銀行はこれまでに悪いことを行い、
という問題を抱えています。
その一つの例は、
ドイツ銀行がサブプライムローン市場で、分かりにくい商品・不動産担保証券を投資家に売りまくりました。
そして、米司法省が罰金(1.4兆円)を要求するという事態になりました。
他にもこの様な問題をドイツ銀行は抱えています。
- 貴金属不正操作疑惑
- ロシア・英国株式不正取引疑惑
- 国債、機関債不正疑惑
- 日本円LIBOR ユーロ円TIBOR不正操作
これはほんの一例であって、こうした問題は7000件以上もあるとも言われています。
となれば、和解金・賠償金・罰金など、ドイツ銀行が支払わなければいけない金額は、恐ろしい額になりそうです。

いろいろ悪いこともしてきたのね。
でも、銀行って結局はなんだかんだって政府が守ってくれるものでしょ。
原因4 ドイツ政府もドイツ銀行は救わない?
ドイツのメルケル首相は、「ギリシャ危機」の時に、なぜドイツがよその国を助けなくてはならないのかとごねた張本人です。
それ以降、ドイツ銀行も国としては助けないと明言してきました。
この発言後、ドイツ銀行の株価も大きく下落して回復の気配すら感じられません。
実際に、国として助けるのか?助けないのか?本当のところはどうなるのか分かりませんが、ドイツ銀行と他行の合併も上手く行かず、状況はかなり深刻です。
ドイツ銀行の株価はご覧の通り。
株価は単純に言えば、投資家の期待感が大きければ上昇していくものです。
ところが、ドイツ銀行の株価は一向に上昇する気配がないということは、投資家も期待していないという事が読み取れます。
まだまだ、ドイツ銀行の破綻が囁かれる要素はたくさんありますが、これだけでも十分注意して動向を見ておきたいとあなたも思えるはずです。
ドイツ銀行ショックはいつ始まるのか?
ドイツ銀行が本当に破綻するのかどうか…という辺りは意識しておきたいものです。
もし、明日破綻するということが分かれば、
当然、為替は全力円買い、株は全力ショートします。
ところが、そもそもドイツ銀行が破綻するのかどうかも分かりません。
ましてや、いつその様な局面を迎えるのかも分かりません。
となれば、リーマンショックの前兆を参考にするしかありませんが、残念ながら前兆は、良くない気配がする…っていう程度しか分からないものです。
とは、言いながらも、投資をする上で過去の状況を大雑把につかんでおくことは大切です。
リーマンショック前の金・銀・銅の価格はどうったのか?
景気の動向は、様々な指標で見ることができますが、金・銀や銅の価格を見ることは忘れたくありません。
なぜ、金・銀・銅の価格が重要なのか?
まず、金は安全なものとされていますから、
つまり、金の価格が高騰していきます。
2019年で言えば、米中貿易摩擦に関する不安材料が発表されると、ドルをもっているより、金をもった方が安全ということで、金は値上がりをしていました。

2018-2019年の金の価格
また、銀や銅は工業製品によく使われます。
景気がいいと工業製品もたくさん作られるために、銀や銅の需要は高まります。
そうなると銀や銅の価格も高くなりますが、景気が悪いと価格は下がっていきます。

リーマンショック時の銅の価格推移(日足)
ということは、どの様な状況が最悪なのかもうあなたも分かったはずです。
これは、社会的に大きな問題があって景気が悪いということを表していると理解できます。
金の価格が銀の価格の80倍にもなれば金融危機のサイン
社会的に大きな問題があって、さらに景気が悪いというのを見るのに、金銀比価というものがあります。
で金の価格が銀の価格の80倍に達すると、金融危機の恐れがあるということです。
バブル崩壊などの金融危機前には、金銀比価が80付近にあることがわかります。
もちろん、結果として何もないということもありますが、何かが起きるサインとしても受け取れそうそうです。
2019年10月末の金銀比価はどうなのか?
2019年10月28日の地金相場は次の通りでした。
およそ、金銀比価が80になっていることが分かります。

じゃあ、やっぱり世の中良くない状況ってことね。
また、経済のサイクル的にも要注意な時期に来ていると言われています。
では、仮にドイツ銀行が破綻してしまうとどの様な問題が日本に生じるのか、これまでことを踏まえてもう少し詳しくみていきましょう。
ドイツ銀行が破綻すると日本はどんな影響を受ける?
ドイツ銀行は、先に触れたような問題を抱えています。
その中でも、実態のない高額なお金が動いていると言われています。
その金額は、億・兆を超えて京にも及ぶと言われていますから、ドイツ銀行が破綻した場合、強烈な衝撃が日本にも及ぶことは想像できるのではないでしょうか。
具体的には、
- 株価の暴落
- 強烈な円高による輸出企業の低迷
- 雇用の縮小
などが考えられそうです。
当然、こうした状況から派生して、さらなる問題も出てくることも考えられます。
株価の暴落・円高は、リーマンショックの時をみても一瞬で起きたわけではありませんから、情報を確かめて落ち着いて対処したいなぁと思います。
まとめ
イギリスのEU離脱問題とあわせて、ドイツ銀行の破綻も合わせて話題になることが多くなってきました。
そこで、ドイツ銀行が破綻するとささやかれている理由や日本に及ぶ影響をまとめてみました。
ここでは、この問題の表面に触れただけですが、これからの社会を見る一つの視点になれば嬉しいです。
ドイツ銀行が破綻するかもと囁かれている理由
- ドイツ銀行はCDSをたくさん販売している
- 実態のないお金(超ハイレバレッジ)が動いている
- たくさんの和解金・賠償金などが請求されている
- 政府もドイツ銀行を救わないと一応言っている
ドイツ銀行が破綻した時に考えられる日本が受ける影響
- 実態のないかなり高額なお金が動いているために、ドイツ銀行が破綻した場合は、株価の暴落・円高が予想される。
ドイツ・イギリスの情報に注目しておくことは大切ですが、金・銀・銅の価格にも注目しておくことも忘れないでおきたいものです。
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