トヨタの社長が「終身雇用を守っていくというのは厳しい局面」と言われ、波紋を呼んでいます。
政治・経済などを日頃からよく見ている方からすれば、
「何を今更言っているんだ…」
って感覚があるかもしれません。
ところが、僕が公務員時代だった同僚の教職員の多くは、こんな発言があったことすら知らない…。
で、
「学力だ!これからは厳しい時代だからこそ有名大学に入らないと就職できない!」
と声高々に言っていました。
この時点で、僕からすると勉強する価値を間違って教えているように思うのです。
ですから、ここでは、就職と終身雇用の問題と勉強する価値についてお伝えしようと思います。

えっ!じゃあ、勉強はもうしなくていいの?

そんなことないよ。
勉強したことを正しく使うって感覚が大切なんだ。
お金持ちになることとも深い関係もあるしね。
この記事を読むとあなたはこれが分かる!
- 終身雇用という制度そのものがおかしなシステムだと言い切れる理由
- 終身雇用に甘えることこそが最大のリスクだという理由
- では、これから何をしていけばいいのか?
- 僕が考える勉強をする理由の1つとは?
終身雇用という制度は、不自然で異常なシステム?
トヨタの社長の発言を受けて、終身雇用は崩壊するだろうとか、終身雇用の崩壊は嘘だろ!とか様々な声が挙がっているように感じます。
けれど、時代の一歩先を見て常に見て来られた方々は、とっくの昔から「終身雇用は崩壊する」と言われていました。
これは、日本の歴史をみても明らかなことで、そんなに難しい話ではありません。
いい会社に勤めて、安泰な人生設計の典型例
僕が、公務員になった時にも「良かったなぁ…これで一生安泰」って多くの方に言われたものです。
で、退職すると決めた時には、「その歳で辞めて誰が雇ってくれる? 安定を手放すのか?」と同僚・上司に言われたものです。
結果として、退職して万々歳!!なんですが、ここで、一般的によく聞く典型的な人生設計を整理しておきましょう。
18才 | 名のある大学に入学 |
22才 | 大学を卒業し、有名企業に就職 |
30代くらい | 会社での立場があがる(出世) |
40代くらい | さらに出世 |
50代くらい | 会社でのまずまずの地位を獲得 |
60代から | たんまり退職金をもらって優雅にくらす |
自分がこうでなくても、自分の子どもはこうであって欲しい…と言われる親御さんもたくさんいらっしゃいました。
もちろん、この流れの通りに従業員を雇うと素晴らしい会社として評価されるかもしれませんが、この流れには、無理があることにあなたは気付いているでしょうか。

えっ!
私もこういうイメージで大企業に就職したんだけど…
この典型的な年功序列制度・終身雇用は、社会を歪ませる!
この年功序列的な終身雇用制度が社会を歪ませるなんてことは、歴史をちゃんと勉強していれば、簡単に分かることです。
まぁ、受験のためだけに勉強した人はこんな視点もないだろうし、それを教える先生も滅多にいないっていうのが現状ですが…。
理由は簡単です。
ここでは、話を簡単にするためにとても小規模で考えてみましょう。
①優秀な人材4人を新規採用しました。
みんな真面目に仕事を頑張ってくれました。
仕事も十分に覚えたし、時期的にもそろそろ昇進の時期です。
②人によって、時期の変動はあるものの、昇進していきました。
昇進すると、何人かの部下をもち今後のことも踏まえて、教育をしていく必要があります。
もう、あなたは問題点に気付いたと思います。
一度、採用をしたらなかなかクビにすることはできません。
となると、この様に組織を大きくしていくことでしか、従業員を守ることができないのです。
経済が大きく成長した戦後は、人手が足りないほどの状況でしたから、こうしてどんどん組織を大きくしていった会社はたくさんあります。
経済が成長する時期だからこそ、組織をどんどん大きくしていっても問題なかったのです。
では、現在(2019年)の日本を見て経済成長を感じますか?
経済成長と言えば、難しく聞こえますが、直感的に、お金がよく動き・勢いがあるか?という視点で感じてもらえればいいと思います。
若者はお金がないと声を挙げ、高齢者は年金は減る一方だと言われいます。
行政にしてもお金がないということで、教育の現場に降りてくる予算も減る一方で、公務員の給料もいろいろと理由を付けて減少していっています。
なかなか厳しい局面だと感じ取れます。
そして、日本の人口ピラミッドはこの様になっています。

2016年 日本の人口ピラミッド wikiより
これから日本が迎える、強烈な人口減少は人類史上初レベルのもですから、世界も見ものだと注目しています。
ということは、多くの人が理想とする年功序列的な終身雇用制度は、いずれ破綻します。
仮に、なんとか終身雇用が守れたにしても最後まで平社員、昇給もかなり少ないという事は、当然のこととして受け入れる必要があります。
ここまでの事をまとめると…
- 年功序列的な終身雇用制度は、組織を大きくすることでしか守れない。
- 経済状況、人口の状況を踏まえると、組織を大きくすることは非常に難しい。
終身雇用制度を求めることは最大のリスク!
ここでは、ほぼ確実に終身雇用が守られている公務員の世界で、僕が感じたことをまとめておきます。
業務に関する勉強はするが、一般的な勉強をしない人が多い
例えば、「業務が厳しくなる一方だけど、給料が少ない!」という声はよく挙がっていました。それなら、一部の資金を複利的に運用してもいいのに…って思ったのですが、単利・複利の違いは良くわからないって言われている方もたくさんいました。
権利の主張はするが、自ら生産はしない
公務員は結構わがままも許されます。上司に向かって「はっきり決断しないから、みんな困っとるやろー!アホ!」と会議で平気で言われる方も結構いました。
ところが、「今年度は文部科学省の指定を受けて○○について研究をしなくてはいけません。そこで、中心になって進めてくれる人は…?」なんて話があっても、誰も動きません。
この環境の中にいることは、僕は相当リスキーだと感じました。
自己成長しなくても、それなりの生活ができ、クビにならないとなると、教育者であっても学ばなくなるんだ…と強く感じました。
でも、そうなるものよく分かります。
多くの先生方は、学校の先生になれば一生安泰で、安定した暮らしができると信じて、採用されるまで頑張って来られたのですから。
そして、念願の座を手にいれたのですから、ゴールインなわけです。
では、終身雇用が崩壊する今、どうすればいいのか?

こんな話を聞くと、暗くなるじゃないの!

えっ!社会の歪みが一つ減るから、
より生きやすくなると思うんだけど…
そもそも、トヨタの社長の発言で、えぇーーー大変!って思った方は、誰かが何とかしてくれるという発想が強いと思います。
これを捨てなければ、絶対にお金持ちになることはできません。
お金というのは、単純に考えると「ありがとう」の代わりです。
コンビニにパンがあったから食べることができた!ありがとう!っていうのが根本にあります。
大きな会社に就職したからお金が貰える…っていう発想は、社会の歪みだと思っています。
何も大きな会社に就職することを否定している訳ではありません。
仕事をしながら
って意識をもてばいいだけのことです。
あなた自身、あなたの周りはどんな意識で仕事をされているかぜひ、観察してみてください。
勉強をする理由は、大学にいくためでも、就職するためでもない!

勉強しないと大学にいけないし、
大学を出ないといい所に就職できないって散々言われてきたのに…

じゃあ、就職するために勉強するの?
って改めて先生に聞いてみたらいいと思うよ。
大抵は、お茶を濁した感じで話が終わるよ。
勉強しないと、大学にもいけないし、就職に困るっていうもの、社会の歪みだと思います。
そもそも、学問というのは、生活をより便利にするために誕生したのです。
就職するためのものでなければ、お金を稼ぐために誕生したものではないのに、いつの間にか、自分の生活や地位を守るためのものになってしまいました。
ぼくは、この歪みはかなり深刻だと思っています。
本来の勉強する理由の一つは、
です。
このブログはお金にフォーカスしていますから、あえてお金のことを言えば、Twitterでたくさん「ありがとう」を集められた方は、後で簡単にマネタイズできます。
また、僕がこうして資産を増やす考え方や投資について研究したことを書いているのも、誰か一人の方でも「そういうことね。失敗も教えてくれてありがとう。」って感じて欲しいからです。
多くの子ども達が、勉強は「ありがとう」って言って貰うためにするんだ!って感じられた時に、心もお金も少し豊かな社会になると思います。
わぁーー長くなってしまいました。
最後まで読んでくださりあろがとうございます。
本日のまとめ
終身雇用の問題と勉強する意味について思うことを書いてみました。
- 年功序列的な終身雇用制度を守ると組織は大きくなるしか道はない。
- おおきな経済成長が見込みにくい時代には、終身雇用制度には無理がある。
- 人口が大きく減少するという視点からも、年功序列的な終身雇用制度には無理がある。
- 終身雇用制度という安心感があると、生産性は低くなる(人は成長しない)
- 勉強するのは、就職するためではなく、「ありがとう」と言って貰えるため。
コメント