この様な質問をいただくことがあります。
教育って環境が大事っていうじゃない。
でも、兄弟でこうも違うと環境って本当に大事?なんて思うこともあるの。
兄弟・姉妹の違いに悩み、真面目に相談をされる保護者の方は、
- 兄弟・姉妹で比較するのはよくない。
- それぞれに個性があるからそれを大切にするべき。
ということは、重々承知されていますが、それでも兄弟喧嘩が多かったり、性格があまりにも違うと不安になるということで、声を挙げられます。
我が家も長男・次男がいて、この二人の性格が全く異なったので、どうしたものか?と思ったことがありますから、気持ちはよく分かります。
ところが、
が分かってからは、兄弟の違いを楽しく見ることができる様になりましたので、「人が生きる上で最も大切にしていることとは何か?」について詳しく解説します。
兄弟・姉妹でも性格が異なるのは必要だから
人・動物・植物などあらゆる生命が、最も大切していることは、
です。この大原則を実現させるには、兄弟・姉妹は、似ていない方が都合が良いといことです。
これがどういうことか、具体例を挙げながら解説します。
兄弟・姉妹が似た性格・似た気質の場合
二人の男の子の兄弟がいたとしましょう。
二人とも
- 活発で行動的。
- 初めてのことでもどんどん挑戦していく。
- 社交的で誰にでも気軽に声を掛けて仲良くなる。
こんな素晴らしい特徴をもっていたとします。
ある日…
けんじ!あの岩場の辺りまでいくと、大きい魚がバンバン釣れるらしいぞ。
イカダみたいなものを作って、あの辺りに行ってみないか?
そりゃ、面白そうやん。
やってみようぜ。
と、いう事になり、二人共、岩場を目指してイカダを進めはじめました。
その後、どうなるかは誰にも分かりませんが、大きく分けて二つの可能性が考えられます。
- 無事に岩場付近に到着して、二人とも大物の魚を手にいれる。
- 途中で海が大荒れに荒れて、二人とも命を落としてしまう。
二人とも無事であればいいのですが、命を落としてしまうことになれば、生命あるものが最も大切にする大原則「命を守り、子孫を残す」ことができなくなってしまいます。
これでは、得られる収穫も大きいですが、失敗した時のリスクがかなり大きいわけです。
兄弟・姉妹が異なった性格・異なった気質の場合
では、反対に性格が大きく違えば、どうなるでしょうか。
お兄ちゃん(マナブくん)は、先にも紹介した通り、積極的な性格。
ところが、弟(けんちゃん)は、
- とても注意深く、行動しはじめるのに時間がかかる。
- 特に新しいことに挑戦する時には、慎重。
- 人と話すことも苦手で、一人で過ごすのが好き。
という性格だったとしましょう。
けんじ!あの岩場の辺りまでいくと、大きい魚がバンバン釣れるらしいぞ。
イカダみたいなものを作って、あの辺りに行ってみないか?
面白そうだけど、怖いよ。
もし、海が突然荒れ出したらどうするの?
僕は行くのを辞めるわ。
この様になれば、マナブくん・けんちゃんの子孫が途絶えてしまうということは避けられます。
この様なリスクを抑える仕組みは、誰かが考えたわけではありません。
何百万年も命を受け継いできた生物の進化の過程から、
という結論が出ているために、現代でも適用されているのです。
だから、同じ環境で同じように育てたつもりであっても、兄弟・姉妹で性格が全く違うということが起きるのです。
歳を重ねると兄弟・姉妹は似てくる
「若い頃は、全然性格が違ったけれど、歳をとるとやっぱり兄弟・姉妹ね」という言葉を時々聞くことがあります。
勝手な私の見方ですが、歳を重ねると、子孫を残すということを考慮する必要がなくなります。
だから、歳を重ねてからは、兄弟・姉妹で性格を変えてリスク分散する必要がないために、自然と似てくるのではないかと考えています。
木も性質を変えていたからこそ、日々の暮らしが豊かになった
木の進化の過程をたどってみると、上のような形になります。
つまり、広葉樹の方が、進化の上では最新ということになりますが、全ての木が広葉樹になろうとはしませんでした。
広葉樹 | 針葉樹 |
サクラ・イチョウ・モミジなど | スギ・マツ・ヒノキなど |
だからと言って、通常私たちは、広葉樹の方が優れているという見方はしません。
広葉樹は成長がゆっくりのために、非常に硬く、家具などへの加工が難しいですが、一度家具になれば傷つきにくいという特徴があります。
一方で、針葉樹は、成長が早いために柔らかく、加工がしやすく、温かみを感じることができるために、建築物によく利用されています。
つまり、ものの良し悪しは、
ということです。
もし、木が進化の過程で全てが広葉樹の様な生き方を選んでいたとしたら、私たちの身の周りの家具は、非常に少なく、高価なものになっていたと思います。
兄弟・姉妹の性格が全く違うことを楽しもう
兄弟・姉妹の性格が大きく違い、激しい兄弟喧嘩になることもありますが、性格が全く違うからこそ、親が知れる世界も広がるものです。
- 上の子どもは、バリバリのビジネスマン
- 下の子どもは、芸術家
なんていうのも私はとても面白いと思うのです。
よく「みんな違って、みんないい」なんて言われますが、最初から「みんな違う」から社会は豊かになっていくのです。
この話がきっかけで、兄弟・姉妹で比較せず、のんびりとそれぞれを見ることができる大人が増えたらいいなぁと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
今は時代の変わり目。我が家では学習面では長男の方が優秀な気がしますが、次男は社交的。
これからの時代、どちらが求められるのかなんて分かりませんし、どちらも求められる場所は、きっとあるはずだと信じています。
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