人気の本・書籍の売上ランキングの決まり方【お金の支配力】

現代は、隠された相互監視社会になっているなぁと感じることがあります。

例えば、

  • アマゾンでも販売数ランキングがある。
  • 飲食店では、食べログの様な評価サイトがある。
  • 書店に行けば売り上げランキングのコーナーがある。

一方、服・装飾品のジャンルの実店舗では、ランキングの様なものを見ることはありません

それぞれが、好きなものを好きな様に身につければいいので、これはとても良いことだと思って見ています。

本当は、書籍だって自分の好みにあったものを読めばいいのですが、

  • 時代の流れを掴むために書店に行く人
  • 仕事・勉強のために必要な情報を求めて書店に行く人

そういう人も多いために、どの様な本が人気なのかを明確にしておくことは、とても大切だと思います。

ただし、書店のランキング・人気書籍は、年々マーケティング要素が強くなり、お金によって支配されていることも知っておきたいものです。

そこで今回は、

  • 書籍の人気はお金によって支配されている。
  • お金の支配から抜け出して、自由に暮らしを楽しむ方法。

について、解説します。

【やりたい事は今できる!】お金や時間ができたらやろう!は遅いの記事で少しふれましたが、編集者として、30冊以上世に本を送り出してきた経験も踏まえて解説します。

 

目次

書籍の人気ランキングなどはお金によって支配されてしまっている!

最近では、個人の方も割と自由に出版できる様になりました。

インターネットの時代ですが、出版社も必死で、年間80,000冊もの本が世に送りだされています。

1日で、200冊程度の新刊が誕生している

ということになります。

OLちゃん
OLちゃん

じゃあ、私が入魂の1冊を作り上げたとしても、なかなか目に止まらないじゃない!

もし、あなたが本を書く立場であったとしても、OLちゃんと同じことを思うはずです。

だから、書店で、「できるだけ目立つ様に置いて欲しい」と思うのが当然です。

 

ライバルは毎日生まれる新しい200冊!まずはタイトルを目立たせろ!

毎日、200冊も本が誕生していますから、よほどの知名度がないと、手にとってもらえないということになります。

当然、

人目を引く様なタイトルでなければ売れない。

ということで、タイトルは奇抜なものを編集者・出版社がつけることが多いです。

例えば、こちらの書籍は、とてもユニークな仕事をされている方が書かれた本で、周りの調和を大切に考える日本人的な人にとっては、心の支えとなる一冊です。

そもそも僕がこの本を手にとったのは、やはりタイトルに惹かれるものがあったためです。

バカにされたら「ありがとう」の場合は、内容も良かったので満足していますが、タイトルだけが際立ち過ぎている書籍もとても多いということはあなたも感じたことがあるはずです。

けれど、編集者・出版社としては、本を出す以上、「何としてでも手にとってもらいたい」という気持ちがあるので、タイトルが奇抜になる傾向は年々強くなってしまいます。

 

目立った場所に置いて貰うには、特別な制度を設けるしかない!

また、書籍を手にとってもらうには、タイトルもとても重要ですが、目立つ場所に置いて貰うということもとても大切です。

当然、今日新刊として発売された200冊の本、全てが目立つ様に並べて欲しい…と願いますが、そんなことは不可能です。

では、あなたが書店の経営者ならどんな本を目立つ場所に置くでしょうか。

  • 有名な作家・芸能人が書いた本
  • 話題の賞を受賞したもの
  • 本が売れたときのバックマージンが大きな本

ということになります。

書店も今は経営が非常に厳しい状態です。

昔の様に、書店のおじさんが新刊を真面目に読み、本当に良かったと思うものを目立つ位置に置くという様な形では、運営できなくなってしまいました。

ですから、経済的な力をもった出版社は、書店へのバックマージンを大きくし、より目立つように置いて貰うという戦略がとられているのが現状です。

OLちゃん
OLちゃん

じゃあ、書店の人気ランキングって本当かどうか分からないね。

マスオ
マスオ

もちろん、誠実な書店もあると思うけれど、経済的に強い出版社の本がランキングにたくさん入っているのを見ると、お金の強さ・権力の様なものを正直感じるよ。

出版社も書店も生き残りをかけてのことなので、仕方がないことですが、消費者が求めるスタイルになっていないと感じます。

 

本当に良いものは、認知に時間がかかる

そして、驚きなのは、新刊が誕生してからそこそこ売れる期間がどんどん短くなっているということです。

2021年現在、

新刊の命は約2週間

とまで言われる様になってしまいました。

毎日200冊の本が誕生するために仕方のないことですが、著者は人生を凝縮させ、何度も書き直し、編集者も推敲を推敲を重ねた本の命が2週間というのは、かなり厳しい状態です。

ただ、マーケティング力に任せて、とにかく本の形にすれば良いというものもあるのが事実ですから、素晴らしい本は、随分後になってから増刷されるというケースもあります。

宮澤賢治の作品は、初めて読んだ時にはさっぱり理解できないのですが、年々味わい深く感じられるのが不思議です。

本当に良いものというのは、書籍に限らず認知されるのに随分時間がかかることが多いような気がします。

 

ここまで、簡単に書籍の問題点を挙げてきましたが、一言で言うと、

消費者が望む形で書籍が販売されていない

というところが大きな課題です。

ただ、課題が分かっている以上、どこかに改善策があるはずと信じています。

この問題点を解決した形が、次の時代のスタイルになると考えています。

 

お金によって支配される構造に多くの人は疲れている

今回は、僕の経験を通して分かった、書籍のマーケティングの極一部を紹介しました。

コロナをきっかけに、利権が絡んだ問題もより目につきやすくなり、「お金」によって真実が見えにくくなっている社会に疲労感を感じている人も多く見られます。

この流れを一人の経済力や考え方で変えることは到底できませんが、

自分だけでもお金に左右されない考え方をもつ

ということは、誰にでもできそうです。

僕の場合は、教育事業にも関わっていますが、デメリットもはっきりとお伝えしています。

勉強というのは、最終的に勉強をすることが楽しいとか、奥深いとか感じられることが一番大切だと思っています。だから、テストで良い点数を取りたいとか、入試に合格させてやってくれというご希望には、沿うことはできません。

当然、こういう方針を聞き、去って行かれた方もたくさんいます。

最初は、こんな方針を掲げたところで誰か来るのだろうか…と思ったこともありますが、今は素晴らしい方々に囲まれています。

  • コピーライティング
  • SEO
  • マーケティング

もちろん、これらも追求するとかなり奥深いのですが、表面的なノウハウだけでは、人は動かなくなり、理念の様なものが大切にされるようになってきたと感じます。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

次の時代に向けていろいろ準備していますが、壁だらけです。

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この記事を書いた人

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

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