今は、アメリカ・香港・アルゼンチンなどいろいろな国の教育事業に関わっています。
いろんな国の子どもとも直接話をすると、日本文化の特徴や僕も含めて日本人が弱いと感じられる点が、強く浮き彫りになる感覚があります。
その過程の中で、問題だと感じるのは、
- 短期的な結果主義が重宝される。
- 散々思考をしてもその過程は評価するに値しない。
というところです。
これがなぜ問題なのか?解説をしていきます。
ただ、この2点の様な現象は日本では圧倒的多数派なので、これを問題点だと捉えてなんらかの行動を起こすことは、まぁまぁ大変かもしれません。
けれども、上の2点は確かに問題だなぁ…と感じた方は、何かしらコツコツと行動を続けて欲しいと思います。
多数派の中にいて競争をするより、自分の信念に従いながら少数派の中で生きることは、無茶苦茶楽だということにきっと気付く日が来るはずです。
短期的な結果が重宝される風潮は「やり方」だけになりがち
何か新しいことに挑戦しよう!と考えた時に、誰でも短期間で結果を出したいと考えます。
数値化しやすいものであれば、特にこの風潮は強くなります。
- Twitterガチ運用開始2ヶ月でフォロワー5000人!
- 誰でも隙間を有効活用すれば初月から副業収益20万円!
- デジタルコンテンツ発売から1週間で売り上げ300万円!
- FX初心者でもパパッとトレードして、利益が初月から20万円!
こんな感じの話は、山ほど聞きます。
僕も何度も「いいなぁ」と真剣に思ったこともあり、FXの教材だって購入したし、100万円程のコンサルも受けました。
きっとあなたもこうした状況がいいなぁ…と感じる時に何を求めるか考えてみてください。
きっと、
と思うはずです。
もちろん、方法・やり方っていうのも大切ですが、それだけで、いい結果を出すことはかなり難易度が高いということは、全員がこれまでに何度も経験しています。
事例1 やり方が分かっても全く結果がでない勉強
中高生が学校で勉強することのほとんどは、問題の解法が明確です。
特に数学なんかは、
はずです。
けれども、
- なかなかテストの結果が良くならない。
- 何のことなのか、全然意味が分からない。
こんな声は、今も昔もずっとあります。
現代は、インターネットを使えば、とても分かりやすい解説を聞くこともできますが、それでもなかなか結果が出ないという学生の声は耳にすることがあります。
NHK教育番組を見まくれば、テストの結果がよくなり、成績優秀になるなんてことはありません。
事例2 やり方が分かっても全く結果がでない料理・スポーツ
勉強だけに限らず、お料理やスポーツでも同じことが言えます。
凄腕シェフが絶品料理の作り方を丁寧に解説してくれているYouTube動画もたくさんありますが、どれだけ一生懸命に見ても料理が上手になることはありません。
大好きなスポーツでも同様です。
やり方が分かってできる様になるのであれば、プロ野球観戦をよくしている人は、超優秀選手になれそうですが、決してそんなことはありません。
やり方にフォーカスしている限り搾取され続ける
ただ、この「方法・やり方を教えてくれ!」というニーズはとても多いために、そのノウハウがNOTEなどでもかなり高額で販売されています。
もちろん、こうした教材には良し悪しがありますが、仮に良い教材であったとしても、表面的な方法を真似て上手くいくのであれば、書店にノウハウ本が長年並び続けることはありません。
当たり前のことですが、
少し、厳しい言い方をしましたが、セールスレターやSNSのプロフィールを見ていると、先に紹介した、
などと書かれていて、そういった方が高額NOTEなどを販売されているのを見ると残念な気持ちになってしまいます。
では、どうしたらいいのか?
考えて失敗し、時間がかかっても這い上がることを評価する!
僕は、いろんな国の教育の事業に関わっているので、様々な国の文化を肌で感じることが多くあります。
例えば、何か決め事をする時に
という発想をする国は、僕が関わってきた国の中では、日本だけです。
結論にただりつくまでの時間はかなり短縮でき、効率的ですが、その間の「思考」がないがしろになってしまいます。
何気ない習慣ですが、「思考」がないがしろにされているのを大人社会でも教育の現場でも見られる課題だと思っています。
ですから、途中経過を大切にします。
例えば、ある高校生から「微分の意味がさっぱり分からない」と質問を受けたことがあります。
もちろん、彼はテストで単位がとれる程度の理解を求めていたので、覚えないといけない公式をいつか丸々暗記するように言えば、話は簡単に済みまが、そんな事を全く学びになりません。
ですから、微分の考え方が生まれるまでの歴史的背景や先人の苦労なども伝えました。
通常のテスト対策の10倍ほど時間を使いましたが、
数学ってあまり公式とか覚えなくていいね。
公式が分からなくなったら作れるし、楽やんか。
今までの丸暗記から解放された!
面白さが分かったら、もう自分でどんどんできるね。
もうちょっと勉強が進んだら、また更に深い世界を楽しもうか。
こんな話になり、彼は今、理系の大学生活を満喫しています。
小学生〜社会人の方々の教育に関わって感じるのは、
その後、学びは、自由自在の活用される
ということです。
まとめに変えて【焦ると悪循環にはまる】
僕の場合、突然、公務員からフリーになったので、経済的には焦りまくりの、ビビりまくりの日々でした。
いい話はないかと探しまくりました。
そうすると、先に紹介した「数学の公式だけ覚えてテストをなんとかする」という状態と同じことが起きてしまいます。
そんな事をしても、一時凌ぎしかできず、結局似たようなテスト勉強をし続けるしかありません。
そして、一番、恐ろしいのは、何かで偶然上手くいっても、それがダメになった時にさらなる焦りと恐怖が襲ってくるということです。
勉強でもビジネスでも全く同じことが言えます。
2021年現在、コロナが世間を騒がせ、多くの方の不安を煽っている様にも見えますが、こういう時にこそ、焦らず、大きな視点も持ち続けておきたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
当たり前のことを当たり前にするって意外と難しいなぁ…と感じる日々です。
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