受験勉強の開始はいつから?【遅すぎた高校生の返り咲き事例】

子育ての話
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しぶやん

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

中学・高校・大学受験のどれを見ても、子ども達にとって大変なことです。

得意教科があるにしても、全ての受験勉強が楽しくて仕方がないという人はいないでしょう。

ですから、子ども達の考えを聞くと

  • 部活もあることだし、受験勉強のスタート時期をできるだけ遅くしたい
  • 早めに受験勉強をスタートさせて無理なく、計画的に学習したい

この様に真っ二つに考えが別れることがよくあります。

また、

かすみちゃん
かすみちゃん

大学に行きたいなぁと思うようになったけれど、いつから受験勉強をしたらいいの?

こんな質問も受けることもありますが…

結 論

早いほど良いが、大事なのは「やろう」と思ってからどれだけ本気で取り組めるか

というシンプルな答えになります。

ただ、「本気」の程度は人それぞれですから、どの程度が本気なのか? 高校3年生になってから大学受験をすることに決めた高校生の例を挙げながら解説します。

 

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【大前提】「ダイエットは来週から」という人は結果が出ない。

ギャル美ちゃん
ギャル美ちゃん

わたし、来週からダイエットすることにしたの。

だから、悔いの無い様に今週は、美味しいものを食べまくるよ。

あなたは、こんな話を聞いてどう思うでしょうか。少し厳しい言い方になりますが、

本気で痩せたいと思っているのなら、今日から食事を管理したり、運動を始めたらいいんじゃないの? ガッツリ食べたらその分、消費しないといけないから、大変そう。

受験勉強も同じことです。

高校・大学入試があるということは、基本的に

最低限これだけのことは理解した上で入学して欲しい

という意図があるわけです。

実際には、基準をクリアした人、全員が入学できる訳ではないですが。

つまり、100のことを理解する必要があるのなら、今すぐから受験勉強を始めて、10・20と理解できることをどんどん増やして行けばいいのです。

ところが、人生は何があるか分かりません。

大学受験をしたい!と思った時には、残された時間が限られている…なんてことも多々ありますが、かと言って諦めて欲しくありません。

 

高校3年生になってから大学受験をすると決めた高校生の暮らし

ある日、進学校でもない高校に通う女の子(以下かすみちゃん)から、連絡をいただきました。

かすみちゃん
かすみちゃん

わたし、高校を卒業したら就職しようと思っていたけれど、やっぱり大学にいきたいんです。小学校の先生になりたいと思うようになったから。

何とか大学に進学できる様に助けて欲しいんです。

高校3年生になり、大学受験を決意した時の状況

かすみちゃんの希望には、できるだけ答えたいと思ったのですが、状況はかなり悲惨な状態でした。

すぐに保護者の方も交えて話を聞かせてもらいました。

  • 大学に行くことには賛成だが、学費がかなり厳しい(かすみちゃん以外の二人の姉妹は、スポーツ推薦を受けて私立中学校・私立高校に在学中)。
  • 大学に行くなら、国公立大学か自宅から通える私立大学にして、学費はかすみちゃん本人が捻出する。
  • 小学校教員免許一種が取得できる大学に進学したい。
  • 学校の中間テスト・期末テスト対策くらいしか勉強をしたことが無い。
  • 吹奏楽部の有力な部員であるために部活は夏休み以降にならないと引退できない。

国公立大学を受験したことがある方なら分かると思いますが、絶望的な状況です。

だからと言って、何も手を打たないのであれば、何も変わりません。

Shibuyan
Shibuyan

状況ははっきり言って最悪だ。

部活も続けるとなると、まともに勉強できる時間は1日に2〜3時間くらいしかない。この後、無茶苦茶なことを言うが、本気でやるか?

かすみちゃん
かすみちゃん

なんだってやります。

 

大学受験を決意した高校生の翌日からの過ごし方

Shibuyan
Shibuyan

毎朝5時前に家に迎えにいってやろう。

それからウチに来て、朝8時まで勉強。

朝ごはんはウチでおにぎりと味噌汁くらいなら準備する。

学校が近いのが唯一の救いだなぁ。

ということで、かすみちゃんと私は地獄の様な日々を翌日から送ることになりました。

早朝に勉強するしかない(実際の様子)

早朝に勉強するしかない(実際の様子)

朝勉強の後は、急いで朝ごはんを食べて学校に登校

彼女の1日のスケジュールは以下の通り。

朝4時45分 自宅にお迎え
朝5時〜7時50分 勉強
朝7時50分〜8時 朝食
朝8時 学校手前まで送る
朝8時20分〜夜7時頃 学校の授業・部活
夜7時〜10時 勉強
夜10時〜11時 夕飯・お風呂
夜11時 就寝
勉強時間合計 約6時間弱

これでも、勉強時間は足りませんが、これ以上はどうしようもないので、足りない部分は土日・夏休みなどに補うことにしました。

かすみちゃんにすれば、つい昨日までは、家ではスマホやテレビを楽しみ、友達と遊びに行く日々が一変して、地獄の様な日々に変わるのです。

しかも、これが約10ヶ月程続くことになります。

かすみちゃんは、この生活をするために、家の人にお願いして、

  • テレビを外して収納に入れる。
  • スマホを家の人に預かってもらう。

こんなことまでして、本気で勉強をし、見事、無茶苦茶な生活を入試終了まで続けました

私は何度か寝坊をして、かすみちゃんに迷惑をかけてしまったことはありますが…。

それでも、大学入試をクリアできる保証なんて何もないのです。

 

地獄の様な日々を送った結果は…

残念ながら結果は、

国公立大学は2校とも不合格

でしたが、

自宅から通える教員免許が取得できる私立大学には入学金免除で合格

することができました。

危機一髪、なんとか目標を達成することができました。

人っていつでも変わることができるということを教わった出来事でした。

2022年3月には、かすみちゃんは大学を卒業し、4月から公立小学校の教員に採用されることが決まっています。

 

無理だと言える理由はいくらでも転がっているが乗り越えろ!

現代は、とても便利な時代ですから、多くの人が「より便利・快適」を追求しようとする風潮が強いように思います。

インターネットを見ても…

  • たった1ヶ月で〇〇になれる。
  • 誰も知らない裏技!これをするだけで〇〇ができる。
  • 無理なくスムーズに〇〇ができてしまう方法。

こんなコピーで溢れていますが、本気で努力するといのは、意外と泥臭いものです。

実は、私とかすみちゃんがこんな地獄の様な日々を送っているのを見て、

そんなに大変なことをしなくてもいいんじゃないの? 失敗したらどうするの?

なんて声はたくさんいただきました。

もちろん、成功するか・大失敗をするかは分かりませんでしたが、

泥臭い努力をした経験は、必ずどこかで活きる時が来る

ことだけは確かに分かっていたことです。

かすみちゃんは、もうすぐ公立小学校の教師になりますが、公立小学校には、様々な家庭環境の子ども達がやってきます。

でも、かすみちゃんも他人の家に朝からあがり込み、朝ごはんを食べるという変な生活を送ってきたのだから、いろいろな家庭環境の子どもにも寄り添えると思います。

子ども達にとっても、スマートな人生を歩んできた先生よりも、泥臭い先生の方が楽しいのではないでしょうか。

こんなことを考えると、「やりたい」ということがあるのなら、今すぐにクレイジーなくらい取り組んでいいと思うのです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

こんな話が受験に限らず、いろいろなことで行き詰まっている人に届き、ちょっとでも元気が出るきっかけになればいいなぁと思います。

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