新年度・新学期の節目は、どんな塾で学習をさせたらいいのだろう?と、資料請求をしたり、体験学習に行かれる方も多くなります。
塾の方もこうした節目になる時期は、ビジネスチャンスでもあるので、懸命にアプローチしてきます。
もちろん、誰もが良い塾と出会い、いい環境で勉強をさせてやりたいと願っているものの、そこには、「塾の費用」という問題が立ちはだかります。
そこで、今回は、
をお伝えします。
- 誠実な対応をされている塾なのか?
- ビジネス的な要素が強い塾なのか?
判断する材料になるはずです。
見るポイントとしては、
という点です。なぜ、この点が塾の費用面で大切なのか詳しく解説します。
新年度、始まったばかりでも夏期講習のことも考えないといけないの?
夏期講習・冬期講習の費用の相場【地域により差があり】
夏期講習・冬期講習の費用のおよその相場というものがありますが、塾からすると地域・立地条件によって家賃が大きく異なるので、費用は大きく変わります。
当然、受講するコマ数によっても異なりますが、ざっくりと次の様な感じです。
個別指導 | 集団指導 | |
中学3年生 | 8〜16万円 | 6〜12万円 |
中学1・2年生 | 6〜10万円 | 4〜8万円 |
割と高額な印象を受けますが、塾からすれば割と稼ぎ時ということになりますから、熱く営業をされる場合もあります。
不誠実な塾の夏期講習・冬期講習の申し込み制度に驚愕!
学習塾の夏期講習・冬期講習の締切日について意識する様になったのは、公立小学校の学級担任をしている時に、この様な悲鳴を何度も聞いたためです。
先生、うちの子6年生だからそろそろ勉強のことを考えて、夏期講習に申し込みしたの。でも、その費用が15万円もするの。私のパート代が全部消えてしまう感じで辛いわ。
こうした話を聞くのは、夏休みや冬休み前の個人懇談会の時が多いのです。
私が教員として仕事をしてきた経験で言えば、夏休みや冬休みは、
- これまでの学習を復習するための時間を設けて教室で学習する。
- 学習面で心配な子どもは個別に呼んで、学習指導を行う。
こうしたことができる最大のチャンスなので、夏休みや冬休みのそれぞれの家庭の都合を聞き、「○月○日〜○日までは、絶対登校させて欲しい」などという話をしてきました。
また、自由に教室を利用して、質問があればいくらでもしても良いという、塾の自習室の様な時間帯も設けてきました。
つまり、
ということです。
ところが、こうした学校・学級の取り組みを詳細に確定できるのは、およそ個人懇談会後になってしまいます。
不誠実な塾は、こうした学校の性質も十分に理解しているので、
してきます。
実際に、地域で名の知れた塾に問い合わせてみたところ、約80%が個人懇談会前に講習の締め切り日としていました。
学校でそこまでしてくれるなら、夏期講習で多くのコマを受講させなくてよかったのに…。
特に公立小中学校の場合は、様々な家庭環境の子ども達がいることが前提なので、学力はなんとか学校でつけさせたいという気持ちが根底にあります。
詳しくは、私立中学校を受験すべきか?メリット・デメリットを教員の立場から解説の記事も参考にしてください。
また、【実例】公立小中学校はモンスターペアレントにも丁寧に対応する理由の記事でも公立学校の性質が感じられるはずです。
塾代を考慮して塾を選ぶなら学校と協力するのがベスト
個人懇談会前に、高額な夏期講習や冬期講習を申し込んだという悲鳴を聞いて、反省をし、私は懇談会前に、休み中の取り組みをお知らせする様に変更しました。
ただ、現場の先生方は、夏休みや冬休み前にそこまで手を回すのは、至難です。
ですから、次の様な方法が考えられます。
- 学校や担任の先生に夏休みや冬休みの取り組みを質問する。
- 事前に塾に夏期講習・冬期講習の申し込みは懇談会が終わってからと伝える。
当然、個人懇談会が終わってから(締め切りを過ぎる)と伝えると嫌な顔をされます。
あのね、お母さん。
講習の申し込み後に教材準備などに時間がかかりますから、期限を守って貰わないと困りますよ。それに、定員に達した時点で募集終了ですよ。
こんな話になりますが、実際はどうでしょうか。
夏休み前、冬休み直前になっても「講習申し込み受付中!」などの旗が立っています。
すくなくとも私の住んでいる地域では、年中旗が立っています。
また、教材準備に膨大な時間がかかるなんてことはありません。
もし、私が明日、中学生の授業をして欲しいと言われても、その子の様子をざっくりとお聞きすれば、全く問題なく授業することができますから。
本来、塾は辞めてもらうことがゴールではないか?
一般的に塾は「志望校合格」をゴールとし、とにかく合格できる様に分かりやすい授業を行ったり、受験テクニック・ノウハウを教えています。
ところが、ここで考えたいのは、
ということです。
これまで私が関わって来た子ども達の中には、東京大学・京都大学など、一般にはトップクラスと言われる大学を卒業した子も少なくありません。
そんな大学を卒業したのであれば、「少しくらい自慢したらいいのに…」なんて思いますが、彼らは、学歴をオープンにすることは滅多にありません。
そんなことよりも、自分で学び続けることの方がずっと価値があることを知っているのです。
もちろん、私も
が素晴らしい人生を歩めると考えています。
ということは、学習面で子どもに関わるならば、学習内容が理解できることはもちろんのことですが、
- 学ぶことの面白さを伝える。
- 最終的には、自分で学ぶことができる方向に支援する。
ということが必要だということです。
と、いうことは、最終的に「塾を辞めても学べる子」が本当のゴールだということです。
そこまで辿り着くには、結構長い道のりになりますが、ここまで考えている塾かどうか見極めたいなぁって思います。
きっと、あなたの街にもそういう想いで子どもに関わっている塾はあるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
「分かりやすく教えてくれる」というサービスを受け続けると、「何でも教えてくれる」という勘違いをしてしまうのが怖いところです。
大人になると、答えのない問題がたくさんあり、それらは自分で解決しないといけないのだから、自分で学ぶという所も育てる必要があるのです。
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