【元教員が教える】小中学校の学区で住まいを決める?失敗しない為の知識

新しいマンションに引っ越す・新築一戸建てを買うと言う時に、子どもが通うことになる学校の様子も重視するという方もいらっしゃいます。

また、公立小中学校でも、評判の良い学校に通うために、マンションを購入する、賃貸物件を借りるという方もいらっしゃいます。

いずれにしても、

子どもが通うことになる学校の質はとても重要

だと見ている方が多いのが現状です。

ただ、先日、ある人気の学区に住み、お子さんもその学校に通われている方から、次の様な質問をされました。

ありがたいことに、私の子どもは二人とも人気の〇〇小学校に通うことができています。一人目の子どもが、小学校に入学する頃は、学校の評判も良く、マンションの値段も高騰するくらい人気があり、偶然そんな地域に住んでいたことを嬉しく思いました。
ただ、年数が経つと、学校の勢いも色褪せてきた様に感じます。正直、たった5年程度でこんなにも変わってしまうのか?という想いもありますが、そういうものでしょうか。

この問題の答えは、

  • 人事異動の程度・質によって学校は大きく変わる。
  • 悪い状況が長く続くこともなければ、いい状況が長く続くこともない。

ということです。

特に、学校の校区を考慮してマンションや新築物件の購入を検討するという方は、十分に注意したい点もあるので、じっくりとお読みください。

 

目次

そもそも地域・学区によって公立小中学校の質は変わるのか?

不動産屋さん
不動産屋さん

こちらの地域は、以前から小中学校が落ち着いていると評判です

ですから人気の地域で、物件が出ても直ぐに売れてしまうのが現状です。

その点だけご了解くださいね。

新しく住まいを持とうと考えている時に、不動産屋さんがこの様に言われるケースは、よくあります。

本当に、公立小中学校でも地域や学区によって差があるのでしょうか。

地域や学区によって公立小中学校でも質が変わることはある

非常に簡単に言えば、

世帯年収が高い家庭が多い公立小中学校ほど、子ども達は落ちついています。

この様な傾向が見られる理由は簡単で、

  • 親がしっかりと稼ぐ能力を身につけている。
  • 経済的なゆとりがあるために、家庭の教育力も高くなりやすい。
  • 落ち着いた学校に通えば、学校では落ち着いて過ごすものだと子ども達が認識する。

ためです。

ところが、この様な地域は、人気が高く、不動産売買も盛んに行われることがあり、突然、大型のマンションが建設されたり、区画を細かくして安く販売することも行われます

そうなると、そこに新しい世帯がどんどんと入って来て、学校の雰囲気が変わるということもよくある話です。

子どもが小学校に通っている6年間にこの様な変化が起きるか、起きないはなかなか先読みすることは難しいのが現状です。

金田ママ
金田ママ

でも、少なくともどういう雰囲気の学校が子どもにいいのか、見極める方法を教えてよ。

落ち着いた小中学校かどうかを見極める具体的な方法

子どもが通うことになりそうな小中学校のうわさを懸命に集める方がいらっしゃいますが、これは、よくありません

学校の様子が気になるのであれば、自分の目で子ども達の様子を見ることが一番です。

公立小中学校は、基本的に「開かれた学校」ということを目標にしており、小中学校の様子は地域の方々にも公開されています。

  • 校区内を歩いて周り、街並みが綺麗か確認する。
  • 学校HPを見て参観日に足を運んでみる。
  • 登下校時の子ども達の様子を意識してみる。

これだけでも、小中学校の落ち着き具合は肌で感じることができます。

金田ママ
金田ママ

でも、参観日の時って、子どもが学校に通っていないのに、学校に入ってもいいの?校門で何かチェックをしているのを見たことがあるけど。

最近は、不審な事件があるために、学校行事の際にもセキュリティーのために、バッジなどの提示が求められることがあります。

ただ、これは事前に、学校に電話をして

来年度、引っ越しをする予定があり、どんな学校か事前に知りたいので参観日に授業を見せて欲しいです。

ということを伝えておけば、参観をさせてもらえます。

参観日に時間をとるまでもないよね…という方もいらっしゃると思いますが、いずれにしても、自分の目で学校の様子を確認することが大切です。

公立小中学校は、公の機関であるためにできる限りのことをしようとする性質があります。どこまで対応しようとしてくれるのかは、【実例】公立小中学校はモンスターペアレントにも丁寧に対応する理由の記事をご覧ください。

 

落ち着いた小中学校でも変わってしまうのは、人事異動の影響

冒頭で紹介した質問の様に、

  • 落ち着いた小中学校だったのに、数年で雰囲気が変わってしまった。
  • 荒れた小中学校だと聞いていたのに、随分落ち着いた。

ということはよくある話です。

これは、あなたが教育委員会の人事担当(どの先生をどこに配属させるかを考える立場)ならどうするかを考えるとよく分かります。

 

教育委員会人事課が教師の配属について考える極めて簡単なイメージ

教育委員会人事課が教師の配属について考える極めて簡単なイメージ

上のイラストの様に、

  • 荒田小学校は、子どもの落ち着きがなく、学級崩壊しているクラスも多い。
  • 賢者小学校は、子どもが落ち着き、学級崩壊も問題行動も滅多になく、学力も高い。

とします。

あなたが人事担当なら、どちらの小学校に「素晴らしい・有能な先生」を異動させるでしょうか。

もし仮に、荒田小学校が地域で一番厳しい状況であれば、異動対象者の先生方の中から素晴らしい有能な先生を何人かピックアップして異動させることにするでしょう。

反対に、非常に落ち着いた賢者小学校は、まだ経験の浅い若手の先生であっても大変な状況にはりにくいと考えるのではないでしょうか。

と、いうことは落ち着いているいい小中学校には、素晴らしい先生がいらっしゃいますが、いつまでも、その学校に残ってくれるとは限らないということです。

もちろん、教育委員会が定める人事異動方針というのは、もっと複雑な事がありますが、ざっくりと言えばこの様な傾向があるために、大変な学校が生まれ変わるということもあり、その反対も起きる可能性があるということです。

 

【実例】学校長が変わるだけでも学校は大きく変わる

私が、異動をする際に異動先となる学校長から事前に時間を作って欲しいと言われたことがあります。

その話の内容は、

恥ずかしい話だが、異動してきたら学年崩壊した5年生を担任してくれないか。普通なら、異動をした初年度は、分からないことも多いだろうから、割と落ち着いた学年をもって貰いたいところだが、校内では誰も持ち手がいないんだ。

ということでした。

そして、私の異動と共に、古い校長先生は異動され、新しい校長先生も迎えて、新しい年度がスタートしました。

校長先生
新校長先生

五年生の子ども達は、たしかにヤンチャな感じだけど、みんないい顔して学校に来ているやん。大怪我だけ気をつけてくれたらそれでいいわ。

面白いなぁと思うことは、どんどんやってくれ。

責任はワシがとるから、遠慮するな。

こう言ってくれる校長先生だったので、私も含め、他の先生方ものびのびと仕事をしました

  • 土曜日に虫に興味がある子は虫取りをする。
  • 昼休みは体育館で筋トレをする。
  • 夏休みは、プール開放の後、プールで筋トレをする。
  • 冬休みは、そば打ちやリンゴの皮むき大会をする。など…

こんな訳の分からないことをやりたいと言っても、「全部やってみたらいい」と言ってくれました。

そうなると、土曜日の出勤は当たり前、長期休業中(夏休み・冬休み)もほぼ出勤という状態になりますが、楽しい出勤です。

もちろん、子ども達もたくさん学校にやってきます。

2年もすれば荒れた学校のイメージは、なくなり、学力テストの学年平均も市内で上位に入るくらいガラリと学校が変わりました。

つまり、

公立小中学校の雰囲気は、短期間でガラリと変わることもある。

ということです。

私の場合は、いい意味でガラリと変わる学校で働くことを経験させてもらいましたが、その逆も起きる可能性があるということは理解しておきたいものです。

金田ママ
金田ママ

そんなくじ引きみたいなの嫌よ。

いい学校・悪い学校は結局、人事異動で決まるなんて…。

そう思う方のいらしゃるかもしれませんが、親としてできることはあります。

 

少なくとも自分の子どもがいる学級を良くすることはできる!

子ども達が学校生活を送るとなると、様々な問題が生じます。

もちろん、親として自分の子どもと話をしていくことも大切ですが、

親として学校に意見を言う

ということもできます。

時々、「文句を言えばいい」と勘違いされる方もいらっしゃいますが、保護者が「文句を言う」というのは、逆効果です。

「意見・要望を言う」という感覚がとても重要

になります。

【実例】公立小中学校はモンスターペアレントにも丁寧に対応する理由の記事でも書きましたが、公立小中学校は、基本的に全ての人の意見を一旦は聞き入れるという意識は必ずあります。

先日、校区内を歩いている時に、〇〇くんと〇〇くんが、はなちゃんに向かって砂を投げているのを見かけました。もしかしたら、遊びだったかもしれませんが、ちょっと気になったのでご連絡をさせていただきました。

この様な些細なことでも、連絡があれば、〇〇くんのことやはなちゃんのことが気になり、自然と普段より注意深く見るようになるものです。

ここでは、些細な例を挙げましたが、こうしたことの積み重ねが学校や先生を変えるきっかけにもなるのです。

具体的にどの様にして学校に考えを伝えればいいのか?については、学校や先生に言いたいことがある時【苦情を伝える手順とコツ】の記事で紹介しています。

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こうして見ると、公立小中学校を選択するということは、なかなか難しいことかもしれませんが、

  • 「落ち着いたいい学校だからいい様になる」と任せすぎない。
  • 学校の雰囲気は、ちょっとした保護者の意見の積み重ねで変わる。

ということを意識しておきたいと思います。

当たり前の話ですが、子どもの人格を育てるのに影響を与えるのは、学校の先生だけではありません。

いろいろな人の影響を受けながら、子どもは成長するのです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

もちろん大人だって、お客様に育てて貰うこともあれば、偶然出会ったお年寄りに何か気付かされることもあります。

私もいまだに、子ども達、保護者の方々にたくさんのことを教わっています。

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この記事を書いた人

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

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