教員採用試験の実技でピアノは練習必要?【弾ける人は完全有利】

公立学校の教員採用試験は、

  • 一次試験(筆記)
  • 二次試験(実技・面接など)

が行われ、最終的に採用・不採用が確定します。

一次試験・二次試験共に、自治体によって試験内容が若干異なりますが、

小学校教諭の採用二次試験でピアノがあるのですが、どうすればいいのでしょう。

という質問をいただいたことがあるので、対策について解説します。

結論は、

  • ピアノ初心者であっても、できる範囲で練習する程度で良い。
  • ピアノが既にある程度(小学校教科書に掲載されている曲の伴奏ができる程度)弾ける人は、完全に二次試験は有利!

ということです。

実際に、私が採用試験に合格し、学校現場で働いてきたり、個人的に採用試験を受ける学生さんのサポートをしてきた経験を踏まえて解説します。

 

目次

学校は常にピアノが弾ける人を求めている【ピアノど素人の私の体験】

古い体質だと感じる人も多いですが、小中学校には、「儀式的行事」というものがあります。

学習指導要領の儀式的行事の項目には、次の様に書かれています。

学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。

(学習指導要領 特別活動より引用)

つまり、

  • 始業式・終業式
  • 入学式・卒業式 など

は、敢えて厳粛な雰囲気で行わなくてはいけないということです。

この時に、国歌斉唱・市歌斉唱・校歌斉唱などが古くから行われていて、あなたも歌った記憶があるはずです。

ここで、重要な役割を果たす人が「ピアノ伴奏ができる先生」な訳です。

ピアノ伴奏ができるか、できないかは非常に重要で人事異動の際にも考慮されることもあるくらいです。

これがどういうことか、私の体験をもとにもう少し詳しく解説します。

小中学校でピアノが弾ける人が求められる場面(採用試験でも有利)

小中学校でピアノが弾ける人が求められる場面(採用試験でも有利)

校長先生
校長先生

まずいなぁ。

卒業式で6年生担任がピアノ伴奏するというのは、雰囲気が乱れてしまうなぁ。誰か他の学年の先生で、卒業式でピアノが弾ける人はいないか?

まさかCDを流すという訳にもいかんだろう。

やっぱり、できるだけいい雰囲気で卒業生は送り出してやりたいしな。

ところが、他にピアノが弾ける先生が誰もいないという状態でした。

多少なら弾けるという先生はいましたが、卒業式の厳粛な場でピアノを弾くのは相当なプレッシャーです。

結局、大してピアノを弾くことができない私が、猛特訓をして当日に挑むということになってしまいました。

Shibuyan
Shibuyan

休み時間、放課後、夜…あらゆる時間帯でピアノが校内に響くことになりますが、それでもいいですか。それで良ければ、精一杯やります。

当日、手が震えていましたが、なんとか形にすることができましたが、こういう事態が学校現場では起きるということです。

ですから、人事異動の際、講師を引き受ける際など様々な場面で、ピアノが弾けるかどうかは人事課に質問されます

ということは、既にピアノが弾ける人は、

  • 遠慮なく弾けることを申告する
  • 実技でピアノがある場合は、腕が落ちない様に現状はキープしておく

ことが大切です。

ただし、当たり前ですが、ピアノが弾けるからと言って採用試験に必ず合格するとは限りません。

まずは公立学校の教師として働ける人を求めているということは大前提です。

詳しくは、公立小学校の教員採用試験に合格するために【試験対策以前が重要】を参考にしてください。

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また、二次試験全体については、教員採用試験の二次試験の対策はいつからしたらいいの?を参考にしてください。

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かすみちゃん
かすみちゃん

私はピアノが弾けないの。

1・2ヶ月で伴奏ができるレベルにはならないでしょ。

どうしたらいいの?

 

ピアノが全く弾けないという人は基本だけ少し練習しておけばOK

ピアノが弾けないからと言って、絶望する必要は全くありません。

その理由は、すでに先に触れた様に、

小学校の先生でさえもピアノ伴奏ができる人は少ない

からです。

つまり、ピアノ伴奏ができないけれども、仕事をされている先生がたくさんいるということ。

では、ここで、ピアノ伴奏ができない人の実技をどの様な視点で見るか考えてみましょう。

結論は、

ピアノ伴奏はできないけれども音楽の指導はできるか?

ということです。

例えば、

この様な楽譜を見て、

  • 最初の音はどの鍵盤を叩けばいいのか?
  • #させる音はどの音か?
  • 片手でなんとかそれらしく弾けるか?

この程度のことができれば、CDを活用しながら何とか音楽の授業をすることができますから、そこを目指せば良いと考えればいいのです。

私の場合は、次のような形で練習をしました。

私の場合は、猛烈に練習すれば、なんとか両手で弾けるかもしれないというほぼど素人のレベルです。
  1. 両手で弾くことは諦めて、片手で弾くことに決める。
  2. 楽譜を読む練習をする。
  3. 片手でゆっくりと弾く練習する。

これだけを簡単な曲で練習しました。

実は、実技本番では、最初の音を間違えるという失態をしてしまいましたが、やり直しをさせて貰い、通常のテンポより遥かに遅いテンポでピアノを弾きました。

それでも教員採用試験には合格することができました。

推測になりますが、

全くのど素人だけど、練習する意欲はある・何とか音楽の授業は形になる

というところが見せられるといいのではないかと思います。

 

教員採用試験の実技(ピアノ)についてのまとめ

教員採用試験の実技は、堪能であればあるほど良いですが、短期間で多くのことをマスターすることはとても困難です。

特にピアノの場合は、どうしても時間が必要ですが、そんな時間がないのが現実です。

ですから、何を見せるか?を決めて取り組むことが大切です。

  • ピアノ伴奏ができるレベルの人→「そこそこ弾けるよ」という事を見せる。
  • ピアノは完全ど素人だという人→「片手になるけれども音楽の授業は何とかなります」という事を見せる。

この様に割り切ってしまう方がいいと思います。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

一番良くないのは、採用試験に限らず、「自分には無理」と決めてしまうことだと思います。

凄技ができなくても、ちょっとしたことは、練習すれば必ずできるようになるものですから。

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この記事を書いた人

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

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