【独学可能】教員採用試験の1次試験をクリアする勉強法

教員採用試験で合格を目指したいけれど、何からすればいいのでしょうか。

教員採用試験の試験範囲は、かなり幅広いために「何からすればいいのか?」悩むものです。

私の場合は、大学卒業後、すぐに教員採用試験に独学で合格することができ、15年勤務した後にフリーランスとなりました。

現役時からフリーランスになっても教員採用試験に合格したいという学生さんを支援し、直接関わった方々は、全員合格していますから、本記事を参考にしてただけたらと思います。

独学でも十分、教員採用試験には合格することができます。

早速、本題に入ります。

教員採用試験(1次試験)の勉強は教育法規から学ぶこと。

なぜ、教育法規から勉強を始め、具体的にどの様に学習するのが良いのか、私の経験をもとに解説します。

 

目次

教員採用試験の勉強法に悩む理由は、範囲が膨大だから

教員採用試験に合格するまでに、まずは、一次試験をクリアする必要があります。

一次試験(筆記試験)内容は自治体によって多少の異なりがありますが、概ね次の通り。

一般教養 教科問題 教科問題は、高校レベルまでの内容。

時事問題は、社会・地域の出来事などから出題される。

時事問題
一般常識
教職教養 教育原理 日本の教育が何を目指しているのかを理解しておく必要がある。

中央教育審議会の答申のチェックは必須。

教育法規
教育心理
教育史
教育時事
専門教養 校種と教科に応じた内容 学習指導要領の目標などからも出題される。

相当幅が広いために、何から学び始めたらいいのか?私も悩んだことがあります。

ただ、過去問を見ると、

教科問題は、教員免許が取得できるレベルの方であれば、改めて勉強する必要はない

ことが分かります。

教科問題については、得意・不得意な教科がそれぞれあると思いますが、大学入試の際にほとんどの人が一度はガッツリと勉強したはずですから、勉強済みという扱いにしてしまいます。

とは言っても、過去問に関する問題集を1冊は買っておき、問題の雰囲気を見ておくことは必須です。

かすみちゃん
かすみちゃん

それは分かったけれども何で教育法規から勉強するのがいいの?

教員採用試験の一次試験で教育法規から学ぶ理由

では、なぜ、教育法規から学ぶのがいいのでしょうか。

理由はとても単純で、

  • 学校や教育委員会は、「法に準じた指導」ができることを求めているため。
  • 教育法規は勉強をすれば点数が取りやすい。
  • 教育法規が分かると学習指導要領の意図も汲み取りやすい。

からです。それぞれ解説します。

学校や教育委員会は、「法に準じた指導」ができることを求めている

採用され、学校現場に入ると怒涛の日々が続きます。

当然、新規採用者のための研修はたくさんありますが、そこで「教育法規」について研修している余裕はありません。

けれども、学校の指導の実際は、教育法規に準ずる必要があるために、最低限知っておきたいことは出題されるために、学んでおく必要があります。

なぜ、教育法規が大切なのかについては、公立小学校の教員採用試験に合格するために【試験対策以前が重要】で具体例を交えながら、詳しく解説しています。

あわせて読みたい
公立小学校の教員採用試験に合格するために【試験対策以前が重要】 公立学校の教員を目指したいという大学生や一般社会人の方から、 教員採用試験に合格する方法を教えて欲しい という質問をいただきます。 ちなみに、私自身も大学を卒業...

 

教育法規は勉強をすれば点数がとりやすい

一言で「教育法規」と言っても様々な法があります。

  • 教育基本法
  • 学校基本法
  • 学校保健安全法
  • 学校給食法 など…

この他にもたくさんありますが、これら全てに目を通し、理解するには相当な時間が必要です。

それは、現実的はありませんから、まずは「教育基本法」を何度も読みます

その上で、過去問の教育法規に関する問題を解いてみましょう。

最初は、分からないことも多いですが、

  • 過去問題集の答えを見る。
  • 参考書の解説を見る。
  • 教育基本法を読む。

これを繰り返していきます。

学校基本法・学校給食法に関する問題も見かけることがありますが、まずは教育基本法に関する問題に絞って繰り返し練習していきます。

その理由は、「憲法」と「他の法」との関係と「教育基本法」と「学校基本法・学校給食法など」が似ているためです。

図に整理するとこの様なイメージです。

教員採用試験で教育法規を学ぶ順のイメージ

教員採用試験で教育法規を学ぶ順のイメージ

つまり、教育基本法が大切にしている点が見えてくると、他の法についても随分理解しやすくなります。

また、試験当日も知らない法に関する問題が出ても教育基本法を元に考えれば、自ずと答えが見えてくる場合もありますから、まずは基本中の基本を固めるイメージで対策したいものです。

 

教育法規が分かると学習指導要領の意図も汲み取りやすい。

専門教養では、「学習指導要領」からの問題も必ず出題されます。

学習指導要領は、子ども達の現状・社会の変化に合わせて刻々と改訂されていきます。

ところが抽象的な言葉が多く、小さな言葉の変化だけという部分もあり、意図を汲み取りにくいのが正直なところです。

ですから、教育法規について学び、「一言の重み」を問題を通して感じた上で、学ぶ方が圧倒的に効率的です。

また、学習指導要領の改訂に伴い、こんな解説書も出版されるので、1冊は手に入れておきたいものです。

「学びの地図」としての新学習指導要領の読み方・生かし方を、作成の中心を担った文科省担当官がわかりやすく解説

 

まとめ 教員採用試験の1次試験をクリアする勉強法

教員採用試験の1次試験の内容は、かなり幅広いために、全てを完璧に網羅するには、膨大な時間を必要とします。

実際は、アルバイトに行きながら・大学に通いながら・講師として現場で働きながら…という状態で受験することになる人が多いでしょうから、効率的に学習する必要があります。

私や私が関わってきた学生さん達は次の様な形で学習を進めました。

  1. 教育基本法を理解する
  2. 教育基本法に関する過去問を解く
  3. 教育基本法に関する問題の答え・解説を見る
  4. 教育法規(他の法も含めた過去問を解く)
  5. 学習指導要領で改訂されたところを確認する
  6. 専門教養に関する過去問を解く

この様に学習する範囲を次第に広げていくイメージです。

教育原理・教育史・教育心理については、もちろん学ぶ時間が確保できる方は、学習した方がいいですが、あまりにも膨大なので、私は重点をおきませんでした。

講師として学校現場で働きながら、過去問をいくつか解き、解説を読む程度のことしかできませんでしたが、教員採用試験には1度で合格することができました。

まずは、この3冊から学ぶことをお勧めします。

教員採用試験のための問題集

 

問題集だけでは足りない部分を解説から学ぶ

 

学習指導要領の改訂から国の教育方針が見えてくる(論文にも使える)。

「学びの地図」としての新学習指導要領の読み方・生かし方を、作成の中心を担った文科省担当官がわかりやすく解説

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

試験対策も大切ですが、社会に興味をもち、様々な視点で考えられる人が求められる人材です。

人権に関するニュース・教育に関するニュースは、隙間時間に目を通しておきたいものです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

コメント

コメントする

目次