【私立中学校】なかなか気付かない私立中学校生活のデメリット

少子化が激しいと言われる状況ですが、首都圏の中学受験者数は、2022年過去最高を記録したという報道がありました。

中学受験者数が過去最高を示すグラフ

ダイヤモンドオンライン(https://diamond.jp/articles/-/298819)より引用

全てが私立中学受験者という訳ではなく、国立中学校の受験者数もデータには計上されていますが、私立中学校の入学を希望している人が多いのは、明らかです。

私立中学校入学のメリットは、たくさんありますが、概ねが次の通りです。

  • 入学すればエスカレーターで大学まで進学することが可能。
  • 独自のカリキュラムで、個にあった教育が受けられる。
  • 充実した設備・環境で最新のスタイルで学習できる。 など…

この辺りのことは、私立中学校の方もこの辺りは、強くアピールしますから、十分承知の上で、受験を検討されている方がほとんどです。

その一方で、子どもにとって、とても大切ですが、見落とし勝ちになってしまうデメリットもあります

それが、

  • 世の中には様々な人がいるという理解をするチャンスがない。
  • 一般的な金銭感覚を身につけにくい。

という点です。この2点について理解しておくことは、公立・私立を問わずカリキュラムにはありませんが、社会ではとても重要なことです。

これがどういうことなのか? 公立学校で長く仕事をしてきた後、私立学校の子ども達と付き合う機会が増え、衝撃を受けたことも踏まえながら解説します。

 

なお、私は私立中学校の最大であるメリット「エスカレータ」は最大のデメリットであるという話を良くします。その理由は、私立中学を受験する最大のメリットが怖い【賢い子は厳しさを求める】の記事をご覧ください。

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目次

私立小中学校では、様々な人がいると肌で感じることが難しい

ある中学生が、国語の教科書に掲載されている「バリアフリー」に関する文章を読んで、こんなことを言っていました。

マナブくん
マナブくん

バリアフリーってよく聞く言葉だけど、本当にそんなことを考える必要があるのかなぁ。うちの学校で、体が不自由な人なんて見たことがないわ。

もちろん、テレビとか見たことがあるけれど、小・中学生ではほとんどいないっていうのが、本当のところじゃない?

マナブくんは、小学生の頃から私立で過ごしてきた中学生です。

この言葉を聞いて、ハッとさせられました。

私立学校の場合、何らかの障害がある子どもと接する機会がない

受験が必要な学校の場合、学校が要求する基準を満たした児童・生徒が集まります。

当然、何らかの障害(知的・肢体)がある子どもが入学してくることはありません

もちろん、世の中には、そう言った方々もいるという事は、少し学習するようですが、それは遠い存在であって、マナブくんの様に身近に感じられることができません。

 

一方、公立小中学校の場合は、様々な子ども達が集まってきます。

障害の状況によっては、別クラス(特別支援学級)になることもありますが、それでも、休み時間に一緒に遊んだり、課外活動で一緒に行動する機会はあります。

ちょっとした機会ですが、子ども達は、多くのことを肌で感じることができています。

 

経済的に苦しい家庭・複雑な事情を抱えた家庭の子どもがいない

私立小中学校の場合は、経済的にも一定の条件を満たした家庭の子どもが集まります。

ある私立小学校の夏休みの自由研究の展示会を見にいったことがありますが、その内容におどろかされました。

一部の例を挙げると…

  • 家族でオーロラを見にいった。
  • 塩ウユニ湖は、なぜ綺麗に反射するのか見に行ってきた。
  • ミクロの世界〜目に見えないけれど存在するものって?〜

例を挙げれば、キリがありませんが、小学生が自由研究をするのに「膨大な費用」がかけられていることに衝撃を受けたことがあります。

自由研究は、ほんの一例であって、家庭環境に恵まれた子どもばかりが集まっていると、教師も子どもも細かな配慮をする必要がなくなります。

  • 子ども同士、夏休みの旅行の話題をする。
  • 教師が子どもに夏休みどこに旅行に言ったのか質問する。
  • 親の職業を公表しないといけない作文課題が出される。

この様な話題が悪いとはいいませんが、少なくとも公立学校の教師は、安易にこうした話題を持ち出すことはしません。

校長先生
校長先生

夏休み明けは、子ども達のテンションも高く、「〇〇に旅行に行った」なんて話で盛り上がることも多いだろう。

だけど、家庭によっては、何らかの理由で旅行に行けない家庭もあるし、特別なイベントが何一つなかった子もいるだろう。

その辺、十分配慮してやろうな。

こうしたことは、徹底して言われていましたから、教師も配慮します。

小学校高学年にもなれば、こうした事情も理解できるようになり、いろいろな家庭の子がいることを配慮した会話をする子が増えてきます。

 

いずれにしても、自分が直接関わる人が、様々な暮らし方をしていると感じることは、成績には反映されませんが、社会で生きる上では、とても大切なことです。

 

【事例】衝撃!私立中学生の金銭感覚

金銭感覚は、環境によって身につく

ものです。

別の言い方をすれば、教育・理屈・指導によって身につけられるものではありません。

公立学校の子ども達の話を聞いた後に、私立学校の子ども達の話を聞くと金銭感覚が全く異なることに気付かされます。

私が驚いた事例を3つ紹介します。

学校の帰りにユニバーサルスタジオに行き宿泊!

ギャル美ちゃん
ギャル美ちゃん

ねえねえ、ユニバに来週行こうよ。

ママが金曜の夜ホテルをとってくれるって。

ある私立中学校の1年生の子ども達は、金曜の登校時に私服も持参して、学校の帰りに駅のトイレで着替えをし、ユニバーサルスタジオに直行。

そこで…

  • みんなで話が盛り上がり、ユニバーサルスタジオの年間パスポートを購入。
  • ユニバーサルスタジオの横のホテルに宿泊。
  • お土産をたくさん購入。

この2日間で、参加した中学生は一人4〜5万円使ったという結果。

 

友達がお金をもっていなかったからランチ代を出してあげた

別の私立中学校の男子は、夏休み友達とショッピングモールに出かけました。

目的は、ショッピングモール内にあるゲームセンターでゲームをすること。

ゲームに夢中になった男の子達は、5000円ほどゲームにつぎ込み、午後になってランチを食べることになりましたが…。

ある子は、持参したお金を全てゲームに使ってしまったそうで、

マナブくん
マナブくん

しゃーないなぁ。

ランチ代は俺が出してやるから、好きなもの食べな。

ということになり、ランチ代を出して貰えることになった子は、2000円ほどのランチを注文。

結局、彼らは、ショッピングモールで7000円ほど消費していました。

 

バレンタインの友チョコはGODIVAだぜ!

さらに別の私立中学校に子どもが通うお母さんからは、こんな相談がありました。

主婦
主婦

うちの子がバレンタインで友チョコとしていただいたチョコレートがGODIVAのチョコだったんです。高価なものでびっくりしましたが、中学生にふさわしいものではないと思うのです。

だからと言って、返す訳にも行かなし、どんな物でお返ししたらいいか悩みます。

公立中学校に通う子ども達の様子と比較すると、金銭感覚に雲泥の差があります。

ところが、彼ら彼女らと話をしていると、

金銭感覚が周りと違うということに全く気付いていない

のです。

ギャル美ちゃん
ギャル美ちゃん

友達なんか私よりもずっとたくさんユニバでお土産を買ってたよ。

私なんか欲しいものあったけれども、かなり我慢した方よ。

こんな感じでした。

もちろん、家庭が豊かであれば、この様な感覚でも問題ないのかもしれませんが、サラリーマンの方々が、ランチをワンコインで済ます努力をしている時代だという事も知る必要がある様に思います。

 

【親としてできること】学校は異常な集団であると認識すること

全ての私立中学生が、この様な感覚だとはいいませんが、私が直接関わってきた子どもの様子を見る限り、上記の様な傾向が強いと感じます。

学校で学べることは、カリキュラムにあること以外にもたくさんあるということも踏まえて、進路の参考にしていただけたら幸いです。

そして、私たち大人が最も意識しておきたいことは、

社会から見れば、学校・クラスという集団は特殊であり、異常である

ということです。

このことを踏まえて、子ども達には、様々な人に出会える場を意図的に設けることも大切にして欲しいのです。

その理由は、

  • 社会活動のほとんどは、異年齢の方々と一緒に行う。
  • 年齢を重ねるほど、過去に経験の違いは大きくなる。

ためで、常に経験の量も質も大きく異なる人と一緒に何かをすることの方が多いのです。

そう思うと、「出身地もほぼ同じ・年齢も同じ」という環境は、極めて特別だという風にも見えるのです。

若者のコミュニケーション能力が問題だと言われることもありますが、その原因は、似た者同士がいる環境に長いこと浸ったからなのかもしれません。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

森林が豊かになるためには、「様々な種類の木々が生えること」です。

人も本当は同じじゃないかなぁって思うのです。

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この記事を書いた人

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

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