「教員採用試験に落ちてしまった!」という場合どうしたらいいのでしょう。
いずれにしても、一次試験・二次試験のどちらかの試験で「不合格」になってしまうと、正式な教員として働くことはできません。
私の場合は、幸いにして初めて教員採用試験を受けて合格することができましたが、何度も「落ちてしまった…」という知人を何人も見てきました。
では、残念ながら教員採用試験に落ちてしまった知人に何か問題があったのでしょうか。
私と比較するとよく分かります。
私の経歴 | 採用試験に落ちてしまった知人の経歴 |
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明らかに私の方が、よくない経歴なのですが、結果として私の方が先に採用試験に合格することができました。
ですから、私の経歴を知っている人からは、こんなことを良く言われたものです。
なんで、そんなめちゃくちゃなのに、すぐに教員採用試験に合格できたの?
それは、
です。
残念ながら教員採用試験に落ちてしまったという方は、私が講師として働いている時に、どんなことを考え、何をしたのか紹介しますので、参考にしてください。
はずです。
教員として採用されることを目指すなら講師として働こう!
私の場合は、3年半も留年したために、卒業時には教員採用試験は終わっていました。
当然、在学中に採用試験を受けることも可能でしたが、仕事をしながら大学に通っていたために、そんな余裕もありませんでした。
つまり、次の採用試験までに約10ヶ月ほどあるという状態。
大学卒業と同時に、在学中にお世話になった会社を辞めて、講師登録をしておきました。
私の場合は、講師登録をしてから1週間も立たないうちに教育委員会から連絡があり、②のような形で仕事をしてみないか?と言われました。
学級担任の仕事ではなかったのが残念でしたが、「仕事をさせてもらえる」ということに感謝をしつつ、早々に承諾をして、学校で仕事をすることになりました。
この時点で、私はすでに次の教員採用試験のことを考えていました。
講師として仕事をするということは「試用期間」と捉える
そもそも教員採用試験は何のために行われるか? 一言で言えば、
ためというのが、最も本質的な部分です。
様々なジャンルの筆記試験や実技試験がありますが、筆記試験の結果が良い人・実技が上手い人が欲しいという訳ではありません。
つまり、講師として働けるチャンスに恵まれたのなら、
ことが教員採用試験合格の近道だということです。
では、どうしたら「絶対に欲しい」と思われる人材になることができるのでしょうか。
私の場合は、学校現場のニーズは、次の4点だろうと考えて、仕事の中で実践しました。
全力で働くこと
当たり前のことですが、一生懸命・全力で働くことです。
子どもとの関わり方、授業の上手さなどは一切気にしませんでした。
教育実習で少し授業をした程度で、上手な授業ができるはずもありませんから。
ただ、次の点は意識しました。
- 勤務時間(私の場合は週に27時間の制限)は一切、無視。いずれ担任になることを考えて、「給与は当然27時間分ですが、勉強のためにもっと働いていいですか?」と許可を貰い、通常の担任と同様に仕事をする。
- 学校や地域の行事(土曜日・日曜日の活動も含めて)に全て参加。
- 必要があれば、担任の許可を得て、家庭訪問・保護者とも話をする。
最初は、多くの先生に「27時間の勤務だからゆっくりしたらいいよ」なんて言われたものです。
けれども、これを貫くことで、お手伝いの講師という殻から抜け出すことができ、いろいろな学年の先生と授業についての話ができる様になりました。
この様な考え方ができたのは、学校の勉強をする隠れた大きな意味【人生が確実に変わる】の記事にある経験が元になっています。
チームワーク・組織のことを考えて働くこと
どの組織でも優秀な人材が欲しいのは確かですが、
が欲しいのです。
ずば抜けた素晴らしい能力・技能があっても組織に貢献できない人は求められません。
詳しくは、公立小学校の教員採用試験に合格するために【試験対策以前が重要】で解説をしていますので、一読ください。
新しい文化を取り入れようとチャレンジすること
教育の歴史を見れば分かりますが、他の業種と大きく異なる点は、
というところです。
簡単に言えば、多くの人がお父さん・お母さんから受けた教育を自分の子どもにする傾向が強く、なかなか変革が起きにくいということです。
ところが、一般的に教師を批判する言葉として「学校の教師は社会を知らない」と言われます。
この問題を教育委員会は、払拭したいと考えているようで、私が講師をしていた地域の教育委員会は、
- 一般企業から学ぶリスクマネージメント研修
- 若手教員育成・一般企業出校研修
- 街の伝統産業を活性化!株式会社〇〇社長講演会
などが研修計画に上がっていました。
つまり、「教育業界以外のところからも新しい文化を取り入れたい」というのが、教育委員会の求めているところだということが分かります。
当時、講師の私が、学校内に新しい文化を広めることはできませんが、ICT機器を活用して授業する時代は来るだろうと考えて、授業の中で活用しはじめました。
なかなか面白いことを考えるなぁ。
私はコンピュータを使うのがやっとだけど、若い人がそういう挑戦をしてくれるのは、嬉しいことだ。
まだ、教育効果があるか分かりませんが、授業で使った資料をデータで残しておけば、来年、他の先生が利用する時に便利だと思います。とりあえず、しばらくは続けてみて、子ども達の反応を見てみます。
こうしたやりとりをしたものです。
打たれ強くなり、粘り強く働くこと
2022年現在でも同じですが、2000年くらいから全国的に教員の精神疾患による休職が大きな課題となっていました。
もちろん、教育委員会はこの流れをなんとか食い止めたいはずです。
と考えると、どの様な人が欲しいのかが見えてきます。
- 失敗・ミスをしても大きく落ち込まない。
- 周りの先生と良好なコミュニケーションがとれる。
- 子どもや保護者との関係づくりが上手い。
こうしたことができれば、精神疾患によって休職・離職するリスクが低いと考えることができると思い、意識して実践しました。
必要以上のことをするのが、上手に生きるために必要なこと
私が教員採用試験を受けるにあたり、考え、実践してきたことを紹介しました。
無事に採用されてからも、多くの講師の方に出会ってきましたが、
- 必要以上のことにも一生懸命な人→合格する人がほとんど
- スマートに必要最低限のことしかしない人→なかなか合格できない
傾向が見られました。
これは、当たり前のことで、必要以上に一生懸命にすれば、多くの人が応援してくれるようになります。
もし、あなたが採用試験に落ちてしまったけれども、講師として働く道を選んだのであれば、働きながら、お金をいただきながら勉強をさせて貰っているという意識で、ガムシャラに働いてみてはどうでしょうか。
教育委員会は、どの講師の先生が日頃から一生懸命なのかも、もちろん把握しています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
「就職面接・採用試験」と「資格試験・入試」は、似ているようで、全く性質が違うということを知ることが大切です。
教員採用試験の合格を目指すのであれば、教育委員会や学校のニーズを理解することが一番です。
一部でも参考になったところがあれば嬉しいです。
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