【小・中学生向】勉強が好きになる習慣を手に入れる3つの方法

「好きこそ物の上手なれ」古くから言われる言葉で、「うちの子も勉強が好きだったらいいのになぁ」なんて思われる大人も多いものです。

【勉強好きになる方法】勉強をしたい大人が多い理由から考えるの記事では、大人はどうして勉強好きになるのか?その条件を詳しく解説しました。

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今回は、こうした事も踏まえて、さらに「子どもが勉強を楽しめるようになる方法」を紹介しています。

これまで、学校で担任として働いてきた経験から次のことは、確かだと思っています。

  • ものやお金のご褒美を渡すことは悪影響しかない。
  • 時代に逆行しよう!結果を急がないことが最短距離。
  • 基本は全てがスモールステップ

これについて解説しますので、参考にしてください。

 

目次

【要注意】ものやお金のご褒美は悪影響しか残らない!

まず、最初に誰もが思いつく方法について考えてみましょう。

金田ママ
金田ママ

今度のテストで成績が上がったら、欲しいって言ってたゲームソフトを買ってあげるね。だから頑張ってね。

これは、非常に即効性がありますから、効果的に感じられますが…

勉強を頑張る様になるが、勉強が好きになる訳ではない

ということを理解しておく必要があります。

なぜ、そうなってしまうのかは、次のことを考えてみれば分かります。

時給が良いアルバイトをすれば、その仕事が好きになるか?

詳しくは、アンケート結果をもとにしながら、【勉強好きになる方法】勉強をしたい大人が多い理由から考えるの記事で解説しています。参考にしてください。

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さらに、お金やもののご褒美作戦には大きな問題があります。

ご褒美に慣れてしまうと、さらに刺激の強いご褒美でないと行動できなくなる

ということです。

なぜ、ご褒美の刺激がどんどん強くなってしまうのか?その仕組みについては、【親向けの話】受験生なのに成績が下がった時にどうすればいいの?で解説しています。

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つまり、ものやお金などを使ったご褒美作戦で、勉強が好きになる可能性は非常に低いということです。

今現在、何かをするたびに物を貰ってきた中学生と関わっていますが、「〇〇をやってみようか」と声をかけると、「やったら何くれるの?何もメリットがないならやる意味がないやん」というやりとりになってしまっています。

何か手に入らないのなら行動をしないという発想は、非常につまらないと思うのは私だけではないはずです。

では、ご褒美作戦が使えないとなると、何をすればいいのでしょう。

 

結果を急がないことが最重要!【持続性を深く考える】

勉強に限らず、少し奥深い思考が必要なものを好きになるには、どうしても時間が必要です。

パッと〇〇をすれば、パッと勉強が好きになるという魔法はありません。

じっくりとものごとを考える習慣を身に付けることが、勉強を好きになる最短距離です。

 

簡単なクイズ・ジョーク・なぞなぞも考えるから面白い!

アメリカンジョークを元にして考えてみましょう。

「7は9よりも強い」というジョークがあります。
なぜ、7は9よりも強いのでしょう。

子ども達にこの様な質問をすると…

  • 7はラッキー7だからかなぁ?
  • 7は、1や7以外の数で割れないからかなぁ?
  • それなら、13なんかも強いってことになるでしょ。

こんな話になりますが、ここでヒントを出します。

7・8・9だから

あなたは、すでに気付いたでしょうか。

7が9よりも強いと言われる理由は、

7 eat(eight)9…7は9を食べた

からで、こんな話も問題を聴いて、あーだ、こーだといろいろ考えた後に、解説を聴くから面白く、インパクトがあるのです。

もし、問題を出した直後に、この様な解説をされると全く面白くありません。

 

すぐに結果が出ないもの・解釈が多用にあるものを楽しむことが必要

芸能・文化の歴史を見ると、じっくり考えることの大切さが分かります。

俳句・短歌を現代でも楽しむ人がいるのはなぜか?

ということです。

俳句や短歌は、小学校高学年あたりから国語で学習しますが、多くの子ども達は興味すら示さないのが現状です。

にも関わらず、大人になってから俳句や短歌を楽しむ人がドンっと増えるのはなぜでしょう。

短歌人口の推計・60歳を超えると短歌人口は増える

短歌うるふRより引用(http://nagase-m.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-9597-1.html)

きっと、年齢を重ねる度に様々な経験をし、極めて短い「短歌・俳句」の解釈が様々にできるようになるために面白いのだと思います。

荒っぽい言い方になってしまいますが、明確に分からない部分があるからこそ、その歌が読まれた背景を自分の経験とあわせて考えるのが面白いのだと思います。

ちょっとしたジョークのクイズと、俳句・短歌の世界に触れてみましたが、

すぐに分からないのが面白く、好きになる要因の一つ

だということが分かります。

勉強にもこうした要素がありますが、現代の子ども達が勉強をしている様子を見ると、1つの問題に対して、じっくりと考える時間が確保されていない様に感じます。

金田ママ
金田ママ

だからと言って、ずっと考えていたら大変。

結局勉強が嫌になってしまうんじゃない?

 

基本は全てがスモールステップ【適度に満足しながら勉強を楽しむ】

ただし、分からないから面白いと言ってもその程度に限界があります。

とくに、現代の子ども達は、分からないことがあれば検索すればすぐに答えが分かった気分を味わえる環境にいるので、年々、じっくりと考えることに耐えられる時間は短くなってきている様に感じます。

そこで、

ゴールまでの道のりを細かく区切って、小まめに達成感を味わう

ようにすればいいのです。

【事例】少し複雑そうに見える数学の問題

例えば、次の様な問題は、ドリル的・暗記メインに学習してきた子どもは、苦手な傾向が強いです。

マナブくん
マナブくん

こんな難しい問題、どこから手をつけたらいいねん!

ところが、次の様に細かく分解するとそんなに難しい話ではありません。

  1. 四隅のカーブが含まれる部分を4つ集めた円の面積を求める。(①)
  2. カーブを含まない色のついた部分の面積を求める。(②)
  3. ①と②を足せば色のついた部分の面積が求められる。
  4. 線Lのカーブの部分を4つ集めた円周を求める。(③)
  5. 線Lの直線部分の長さを求める。(④)
  6. ③と④を足すと線Lの長さを求めることができる。
  7. 線Lの長さをa倍すると色のついた部分の面積になる。

この工程がたくさんあるだけで、それぞれは全く難しい話ではありません。

それでも数学が苦手な子にとっては、大変に感じられる問題なので、まずは1ができたOK!次に2ができたらOK!とその都度、声をかけるのも有効的です。

ところが、こうした問題で一番難しいのは、上記の様に物事を分解することなのです。

 

【事例】生活をしながら物事を分解する力を育てる

ものごとをスモールステップに分解する力があれば、自分でその都度達成感を味わうことができるようになります。

これを実現させるには、

アナログ的な生活を意識的に取り入れること

しかありません。

こうした話をすると、ゲームだって全クリしようと思ったらスモールステップで考えないといけないのではないか?と言われることもありますが、ゲームはある程度分解を最初からしてくれています。

また、アダブティブラーニング(タブレット学習)ばかりすることも注意が必要だと話をしているのも、分解の作業をAIがしてくれるので、自分の力がつきにくくなってしまうためです。

なお、アダブティブラーニング(タブレット学習)の基本的な仕組みは、アダブティブラーニングの基本的な仕組みを知って教材を決めるの記事で紹介しています。

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ところが、

  • 料理をする・洗濯物をする
  • 公園で友達と遊ぶ
  • 山登りをする

こうしたアナログ的な活動は、ゴールのイメージは分かっていても、先が長い場合には、自分で工程を分解し、「ここまでできた」と感じないと続けることは困難です

例えば、先日、息子が「サバの味噌煮」を作ると言いだしました。

作ったことがありませんから、何を準備したらいいのかも分からないところからのスタートです。

ところが、言い出した時点で分解の作業が息子の中では始まっていました。

  1. 「サバの味噌煮」の作り方を調べる。
  2. 必要な材料で、家にないものを買いに行く。
  3. レシピに沿って、調理をする。

未経験でも、アナログ的な活動をするとなると、こうした分解は自然と思いつくようです。

日頃からこうしたことをしていると、自分で自分に対して「ここまではできた」とOKが出せるようになるものです。

 

勉強が好きになる習慣を手に入れる方法のまとめ

勉強を好きになるには、簡単なことではありません。〇〇をしたら好きになるということは滅多にないと認識しておきたいものです。

  • お金やものを使ったご褒美作戦は持続性がない。そもそも好きにはならない。
  • じっくりと考える時間を確保する。分からないから面白いという感覚が大切
  • スモールステップに分解して達成感を味わう→分解する力はアナログ的な活動で!

参考になる点があれば嬉しいです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

こんな話をしていても、「すぐに結果が欲しい」なんて思うこともありますが、グッとその気持ちを抑えるように意識しています。

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この記事を書いた人

公立小学校で15年勤務した後、退職。
現在は、アメリカ・香港・ペルー・インドネシアなどの小・中学生に日本の教育を届けている。日本の文化と住まい・暮らし方との関係を追求し、建材メーカーと共に日本の暮らしを研究している。
「なぜ、人は学ぶのか?」「学ばないといけないのか?」元教員の視点も交えつつ子育てに関する情報を発信している。

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